どうも、Kazuです。
外注スタッフに業務を依頼するとき、多くの人はまず Zoom で操作手順や注意点を説明します。
僕はその様子を録画し、あとでリンクを送り「困ったら何度でも見返してくださいね」と伝えます。
ところが翌日、チャットには録画を見ればわかるはずの質問が並び、「アーカイブは確認しましたか?」と尋ねると「まだです」と返ってくる
そんな事態が少なくありません。
作業の理解以前に、「渡された情報をきちんと確認するかどうか」 で、すでに勝敗は決まりつつあります。
同じ質問が三回続く日はなぜ起こる?
たとえば、画像編集の簡単なタスクを頼んだAさん。
初回 Zoom では「このボタンを押すと自動でサイズが揃うので手作業はいりません」と説明しました。
録画リンクも送りました。
それなのに翌日「サイズがバラバラになります」と相談が来る。リンク確認を促すと未視聴。
再度説明し、二度目の録画を送った数日後、また同じ質問が届きました。
結局作業は予定より四日遅れ、僕とクライアント双方のスケジュールもずれ込みました。
遅延の原因はソフトの難しさではなく、「動画を見ていない」ただ一点 に尽きます。
自分の都合だけを優先する危うさ
こうしたスタッフほど
「週末は家族サービスなので土日は連絡できません」
「夜の Zoom は眠いので昼にしてください」
と自分の事情を強く主張します。
もちろん個々の事情を尊重するのは大切ですが、情報を確認しないまま期限だけ守ろうとすると、どうしても質が落ちる。
その結果として修正が増え、かえって余計な時間を奪い合う悪循環に陥ります。
うまくいかない要因を「指示が足りない」「ツールが使いにくい」と外側に向ける前に、自分が受け取った情報を本当に消化したのか 振り返ることが欠かせません。
反対に成果を生む人はどう動くか
一方、Bさんは同じ作業でも違いました。
録画を二度見て試し、わからない点が残ると「動画の 3 分 15 秒で “自動トリミング” と言っていましたが、僕の環境ではボタンが灰色です。設定で ON にする場所は 5 分 40 秒辺りでしょうか?」と具体的に尋ねてきます。
こちらは「環境設定の『詳細』タブを開いてチェックを入れてください」と 30 秒で回答でき、Bさんはすぐ修正。
翌朝には完成データと「もっと効率化できそうなのでキーボードショートカットも調べました」と追加提案まで送ってくれました。
事前に情報を吸収し、まず手を動かしてみる
それだけでコミュニケーションは対話から共同作業へ一気に深まります。
行動の違いがプロジェクトに与える影響
録画を見ない人が一人いるだけで、進行表は何度も組み直し、思考も分断されます。
小さなズレが積み重なり、最終納期の前日に大きな穴が開く。
逆に、情報を消化して動ける人ばかりだと、最初の説明が少し長くてもその後は驚くほど静かです。
チャットが静かなのは「質問ゼロ」ではなく「自力で解決できている」証拠。
管理者側は本来の創造的な業務に集中でき、クライアントとの信頼も厚くなります。
たった一つの習慣が、時間と品質だけでなく、チーム全体の空気までも左右する のです。
明日からできる具体的な工夫
では、実際にどう改善するか。
まず「質問の前に録画と資料を必ず確認する」ルールを明文化し、契約書やタスク説明の冒頭に書き込みます。
次に、録画の途中にキーワードを入れ、「確認したらキーワードをチャットの冒頭に書いてください」と促すと視聴が可視化できます。
また、質問や報告は三行以内にまとめてもらうよう伝えると、要点整理の練習になり、読み手も楽です。
守られない場合は丁寧に注意し、それでも繰り返すなら早めに契約を見直す
この線引きを曖昧にしないことが、双方にとってストレスを減らす近道になります。
管理する側も見直すポイント
スタッフだけでなく、僕たち発注者の側にも改善余地はあります。
録画が 40 分を超えると集中力が続きにくいので、章ごとに分ける。
資料が散らばっているなら一つのフォルダにまとめ、リンク切れを防ぐ。
専門用語を多用せず、画面共有で「ここをクリックします」と動きながら示す。
相手が迷わない仕掛けを用意することで、確認→実行→質問のサイクルが自然に回り始める からです。
まとめ
外注スタッフとスムーズに成果を出す秘訣は、高価なツールでも長時間の打ち合わせでもありません。
渡された情報をまず丁寧に吸収し、実際に手を動かし、それでも解決しない部分だけをピンポイントで尋ねる
このシンプルな習慣があるかないかで、プロジェクトは天と地ほどの違いを生みます。
スタッフの姿勢は、こちらの準備や伝え方を映す鏡でもあります。
相手の行動を手がかりに、自分の説明方法や資料整備を磨き直す。
それが結局、最小の手間で最大の成果を得る一番確実な方法なのです。