どうも、Kazuです。
先日、AI顧問として伴走している物販事業者と、3回目のZoomを行いました。
そのZoomで見せてもらったのが、クライアント自身がAIを使って作った利益計算ツールです。
以前は、販売データを表計算ソフトへ入れ、利益を確認するまで社内で約1時間かかっていたそうです。
今は、自社用に作ったツールへ必要なデータを入れると、本人によれば1〜2秒ほどで計算結果を確認できるようになりました。
ここだけ聞くと、AI顧問がツールを作って渡したように見えるかもしれません。
でも、僕が代わりに作ったわけではありません。
作ったのは、クライアント本人です。
僕がAI顧問として行っているのは、最初に渡す業務を一緒に選び、必要なデータを整理し、AIに任せる範囲と人が確認する範囲を決め、実際の仕事で使えるところまで伴走することです。

AI顧問は、答えを代わりに出し続ける仕事ではない
AI顧問と聞くと、AIの操作を教える人や、ツールを代行制作する人を想像するかもしれません。
もちろん、画面を一緒に見ながら操作を確認することもあります。
ただ、操作だけ覚えても、毎週の仕事が減るとは限りません。
大切なのは、今やっている仕事の中から、AIへ渡せる部分を見つけることです。
利益計算なら、どのデータを使うのか。
どの費用まで含めるのか。
結果をどんな形で見たいのか。
数字が合っているか、最後に誰が確認するのか。
AIに仕事を渡す前に、この業務設計を人と一緒に整理する。
ここが、AI顧問の役割です。
利益計算は、AIへ渡す最初の業務に向いていた
今回の利益計算には、AIへ渡しやすい条件がそろっていました。
毎回、似た手順を繰り返している。
必要な販売データがある。
正しい計算結果を、本人が確認できる。
時間が短くなったかどうかも分かりやすい。
AIは、正解の分からない仕事を魔法のように完成させるものではありません。
現場を知っている人が、必要な入力と欲しい出力を示し、出てきた結果を確認するから使える形へ近づきます。
クライアントが自分の仕事を知っていること自体が、AIを動かす材料になります。
プロンプトだけでは、自社用の仕事にならない
「利益を計算するツールを作って」とAIへ頼むだけでは、自社で使えるものにはなりません。
販売手数料をどう扱うのか。
広告費を、どの商品へ割り当てるのか。
商品ごとの原価を、どの番号と結びつけるのか。
返品や値引きがある場合、どの時点の数字を使うのか。
こうした条件は、会社ごとに違います。
AIは、社内で使ってきた計算基準を勝手には知りません。
そこで、今までの表、データの列、計算方法、確認手順を一つずつ見せます。
最初は少量のデータで、従来の計算結果と照合します。
数字が合わなければ、AIの性能を疑う前に、条件の抜けやデータの対応関係を確認します。
一般的な回答を、自社の業務へ翻訳する材料が必要です。
この翻訳を、クライアントと一緒に進めるのもAI顧問の仕事です。

一つ動くと、次に渡す業務が見えてくる
利益計算のツールが動いた後、クライアントは別の販売先でも使える形へ広げ始めていました。
広告分析のツール作りにも着手しています。
ただし、広告分析はまだ完成ではありません。
ここを、完成した成功事例のようには扱いません。
実際のAI導入は、一度で全部が完成するものではないからです。
一つの業務で試す。
数字を照合する。
ズレた条件を直す。
使えた手順だけを、次の業務へ広げる。
この順番で進める方が、現場では止まりにくくなります。
有料ツールを、何でも自作すればいいわけではない
自社用ツールを作れるようになると、外部サービスをすべて置き換えたくなるかもしれません。
でも、毎月費用がかかるという理由だけで、すぐ解約するのは危険です。
数字の正確さ。
データ取得の安定性。
仕様変更への対応。
不具合が起きたときの復旧。
こうした運用まで比べて、自社で持つ部分と外部へ任せる部分を決めます。
作れることと、安心して使い続けられることは別です。
AI顧問では、作るかどうかだけでなく、その業務を自社で持つ意味があるかも一緒に確認します。
顧客の声も、次の発信を決める事業データになる
今回のZoomでは、商品レビューの整理についても話しました。
レビューには、顧客が何に迷い、どんな言葉に反応し、購入後に何を感じたかが残っています。
個人を特定する情報を外したうえでAIへ見せれば、記事、短い投稿、動画、書籍で先に伝えるべきテーマの候補を整理できます。
ただし、候補が出たからといって、全媒体を同時に始める必要はありません。
まず一つの発信で試し、反応を残し、次の判断へ使います。
利益計算も発信も、元になるのは日々の事業データです。

自分の事業なら、何からAIへ渡すか
明日から試すなら、次の3点だけで構いません。
毎週繰り返している仕事を、一つ選ぶ。
その仕事に必要な入力と、欲しい出力を書く。
少量のデータで試し、人が結果を確認する。
この小さな流れから、AIは実際の仕事へ入っていきます。
ただ、自分の業務を毎日見ているほど、最初に切り出す一つを決めにくいことがあります。
だからAI顧問では、ツールの説明から始めません。
今の業務、使っているデータ、止まっている判断を見ながら、最初に渡す一つを決めます。
その後も、AIが出した結果を人が確認できる形にし、クライアント自身が次の改善を進められる状態を目指します。
なお、今回の内容はご本人の許可を得て、会社名、氏名、商品名、実際の画面や顧客データを伏せて紹介しています。
同じ時間短縮を保証するものではなく、業務内容やデータの状態によって結果は変わります。
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