どうも、Kazuです。
AIに事業の相談をすると、もっともらしい提案が返ってきます。
広告を見直しましょう。
商品ページを変えましょう。
新しい商品を探しましょう。
読んでみて、こう思うこともあります。
「いや、今はそれじゃない」
そして、そのままチャットを閉じる。
数日後、またAIに相談する。
すると、前回とほとんど同じ提案が出てくることがあります。
「またこれか」
「AIって、やっぱり分かっていないな」
そう感じる人は多いです。
でも、AIが同じ提案を繰り返す原因は、AIの性能だけではありません。
その提案を採用したのか、保留したのか、却下したのか。AIに返事が残っていないからです。
AIにとって、無視された提案は「未処理」のまま
先日、ある事業者の方と、AIに渡している情報を見直していました。
注文履歴。
在庫。
広告の数字。
売れ行きが悪い商品のページ。
日々の作業記録。
必要な情報は、かなり入っていました。
AIからも、改善案が出ている。
ただ、提案を見て「これは違うな」と思ったものは、返事をせずに終えていたそうです。
人間なら、そこで空気を読めるかもしれません。
でもAIが次の相談で読めるのは、残された情報だけです。
提案を実行した記録もない。
やらないと決めた理由もない。
もう不要になった事情もない。
それなら、同じ方向の提案をもう一度出すのは自然です。
AIは、こちらの頭の中にある結論を勝手には読めません。
「やらなかった」ことも、事業にとっては大事な判断です。
提案を受けたら、4つのどれかを返す
難しい仕組みは必要ありません。
AIから提案が出たら、次の4つのどれかを返すだけです。
採用
今週やる。誰が、いつまでにやるかも残す。
保留
やる価値はある。ただし、今ではない。見直す条件や時期を残す。
却下
今回はやらない。理由を短く残す。
完了
すでに実行した。結果と、次に見たい数字を残す。
ここで大事なのは、却下を悪いものにしないことです。
「利益が出そうだから採用」だけが、良い判断ではありません。
たとえば、こういう却下理由があります。
却下理由の例
利益率は悪くないが、問い合わせが多すぎるので扱いたくない。
売れる可能性はあるが、今は在庫に資金を寝かせたくない。
商品自体は悪くないが、自社が今後伸ばしたい方向と合わない。
広告を増やす前に、商品ページとレビューを見直したい。
この一言が残るだけで、次からAIは「売れそうか」だけではなく、その事業で本当に採用されるかまで考えやすくなります。
数字のほかに、判断基準も渡していく
売上や広告費、在庫数は大切です。
でも、数字だけを見ているAIは、利益が出そうな案を優先します。
一方、事業者には数字だけでは決められない事情があります。
どんな商品を扱いたいか。
どんな働き方は避けたいか。
どんな顧客とは関わりたくないか。
今は何を守り、何を伸ばしたいか。
これは気分の話ではありません。
会社の判断基準そのものです。
AIに渡す情報は、大きく3種類あります。
1. 事実
売上、広告、在庫、注文履歴、日報など。
2. 判断
何を採用し、何を保留し、何をやめたか。その理由。
3. 方針
今後伸ばしたい事業、避けたい仕事、守りたい基準。
事実だけでは、AIは分析係で終わります。
判断と方針まで残すと、次の提案が現場に近づきます。
週に一度、AIと「判断の答え合わせ」をする
僕がおすすめしているのは、毎週の振り返りです。
今週の売上や広告、在庫、作業記録をAIに渡す。
そのうえで、先週の提案について答えを返す。
週次の返答テンプレート
先週の提案のうち、採用したもの、保留したもの、却下したもの、完了したものを整理してください。
却下・保留したものは、下の理由を今後の判断基準として記録してください。
その前提を踏まえて、今週やるべきことを3つに絞ってください。
採用・完了:
保留:
却下:
今週の制約:
今週、伸ばしたいこと:
返答は、長文でなくて大丈夫です。
むしろ、短くても続く方が大事です。
この記録を、AIが必要なときに読める場所へ残していく。
僕が記憶保管庫と呼んでいるものは、資料置き場ではありません。
会社がどう判断してきたかを、次の判断に使える形で残す場所です。
AIを使うほど、会社の判断が残っていく
AIを使っているのに、提案が浅い。
同じことばかり言われる。
自分の事情を分かってくれない。
そのとき、追加のプロンプトを探す前に見てほしいことがあります。
前回の提案に、答えを返しているか。
やらない理由を残しているか。
今週の制約を伝えているか。
ここが残っていなければ、AIは前回と同じ材料で考えるしかありません。
データを渡す。
提案を受ける。
判断を返す。
理由を残す。
この往復が始まったとき、AIは単発の相談相手から、事業の判断を支える存在に変わっていきます。
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