どうも、Kazuです。
今日は、顧問先の物販社長の現場で実際に起きていることを話します。
「売れているのに、手元にお金が残らない」
この相談を受けない月は、正直ありません。
楽天もAmazonも自社ECも、売上は伸びている。なのに通帳を見ると、なぜか残高が増えていない。
この状態の社長に、僕がまずやってもらうことは1つだけです。
4枚のCSV(数字データ)を、AIに渡し続けること。
これだけで、3ヶ月後の景色が別物になります。
その手順を、今日は順番に話します。
相談が来た時点で、現場で起きていたこと
相談が入る社長の現場は、だいたい同じ景色をしています。
月商は前年同期で伸びている。
新商品もそこそこ動いている。
広告も止めずに回している。
なのに、倉庫には半年前に仕入れた在庫が積まれたままで、通帳の残高は増えていない。
よく聞くと、こんな話が出てきます。
「広告の止め時が、正直よくわからない」
「在庫の追加発注は、勘とエクセルで決めている」
「キャッシュフローは月末に通帳を見て確認している」
「数字は見ているけど、何から手をつければいいかわからない」
これ、ほぼ全員の社長が同じことを言います。
業種も規模も違うのに、です。
そして共通しているのは、もう1つ。
社長本人が、現場の雑務に1日の大半を取られていること。
朝起きて在庫アラートを確認して、午前中に広告レポートを見て、昼に発注かけて、夕方に問い合わせ対応。
気づくと1日が終わっていて、売上を伸ばすための時間が0になっている。
この状態で「人を雇おう」となると、人件費で年数千万級の固定費が乗ります。
育成期間も離職リスクもある。
マネジメントの仕事も増える。
だから僕は、まずAIに渡す側から組み立てます。
まず動画で全体像を見てください
これから話す手順の前提は、この動画にまとまっています。
先にこちらを見てから、本文に戻ってきてください。
初週にやったのは、4つのCSVを揃えること
初回のZoomで僕がお願いするのは、いつも同じです。
「今週中に、4枚のCSVを揃えてください」
中身は、こうです。
① 在庫データ(SKUごとの残数・仕入れ日・仕入れ単価)
② 注文履歴(直近3ヶ月の商品別売上・粗利)
③ 広告レポート(媒体別の消化額・CV(成約)・ROAS(広告費用対効果))
④ キャッシュフロー(入金予定・支払い予定・現預金残高)
楽天もAmazonも自社ECも、管理画面から落とせばCSVで出ます。
会計ソフトを使っていれば、キャッシュフローもエクスポートできます。
最初の社長は、ほぼ全員「これを出すだけで大変」と言います。
でも、ここを越えるかどうかが分岐点です。
なぜこの4枚なのか。
理由は単純で、物販社長が利益を漏らしやすい場所は、多くの場合この4分野に集まります。
在庫は倉庫に積まれた現金。
注文履歴には、利益の出ている商品と出ていない商品の答えが書いてある。
広告は数字で止め時を判断するもの。
キャッシュフローは「黒字なのに苦しい」を抜ける唯一の地図。
この4枚をAIに渡し続けるだけで、社長の頭の中にあった「なんとなく」が全部、数字に置き換わります。
AIが最初に出した提案
4枚のCSVをAIに渡して、最初に出てくる答えは、社長が一番見たくない数字です。
よくあるのは、こういうやつ。
「商品Aは、過去3週間まったく動いていません。在庫が180万円分、棚に眠っています。
仕入れ単価と現在の市場価格から逆算すると、10%値下げで回転が戻ります。
ただし、競合の動向を見る限り、5%値下げでも在庫消化は2週間で完了する可能性が高いです。」
これ、社長本人が薄々気づいていた話です。
でも、忙しさに紛れて「来週見よう」を3週間続けていただけ。
同じタイミングで、こういう提案も出てきます。
「商品Cは、過去2週間の売上ペースから逆算すると、3週間後に在庫切れになります。
仕入れリードタイムが14日なので、今週中に50個の追加発注が必要です。
季節要因(夏物・冬物・年末商戦)を加味すると、80個まで増やしても回りきります。」
大事なのは、提案にきちんと根拠の数字がついていることです。
普通にチャットを開いて「うちの在庫どうすればいい?」と聞くと、一般論しか返ってきません。
「在庫管理は重要です。ABC分析を活用して…」みたいなやつです。
これは、入社初日の新人に「うちの会社の在庫どうすべき?」と聞いているのと同じです。
新人は会社のことを何も知らないので、教科書の答えしか出せません。
一方、4枚のCSVを渡し続けているAIは、3年勤めた経理ベテランと同じ目線で答えを出します。
商品名・在庫数・粗利・季節要因まで全部知った上で、具体的な数字で返ってくる。
同じAIでも、見せているデータの量で別物になる。
30日後、向こうから報告が来るようになる
面白いのは、ここから先です。
毎週4枚のCSVを渡し続けて30日経つと、AIが受動から能動に変わります。
こちらが聞く前に、向こうから報告が来るようになるんです。
「先週と比べて、商品Bの広告CTR(クリック率)が30%下がっています。クリエイティブの差し替え時期です」
「過去4週間の入金タイミングを見る限り、来月15日前後に資金繰りが一時的にタイトになります。仕入れの前倒し分を1週遅らせる検討をしてください」
「商品Dは粗利率が38%ですが、広告費を引いた実利益率は2%です。広告を止めて自然流入だけにすると、利益率は28%まで戻ります」
これ、社長本人が完全に忘れていた数字です。
「そう言えば、商品Dってずっと広告回してたな…」と、報告を見て初めて思い出す。
記憶保管庫にデータを積み続けたAIは、累積で見ています。
1週間前との比較、1ヶ月前との比較、去年同時期との比較。
社長の頭の中ではなかなか追いきれない情報量を、毎週並べ直してくれる。
同じ30日でも、データを積んでいない人とは別の景色を見ています。
片方は、機会損失の30日。
もう片方は、累積の30日です。
3ヶ月後、止血が終わって攻めに切り替わる
3ヶ月続けると、もう1段、景色が変わります。
この段階になると、AIは止血だけの仕事をしていません。
次の一手を、先に出してくるようになります。
「来月の仕入れ量は、過去3ヶ月の売上トレンドと季節要因から逆算すると、商品Aを30%増、商品Bを15%減が最適です」
「セール訴求は、注文履歴を見る限り『送料無料』より『2点購入で10%OFF』の方が、客単価が1.4倍になります」
「OEM(自社オリジナル商品)化の候補としては、商品Cと商品Eが現状の粗利率と販売数から見て筆頭です。型代を回収できる損益分岐点は、月商600個前後です」
社長がやることは、もう2つだけになります。
並んだ選択肢から最終判断を下すこと。実行の指示を出すこと。
考える時間が、ほぼゼロになる。
1日中エクセルを睨んでいた時間が、別のことに使えるようになる。
これが、僕が顧問先で起こしている「現場の置き換え」の中身です。
派手な裏技でも魔法でもありません。
4枚のCSVを、毎週淡々と渡し続けただけ。
同じことを別の業種でやっても、再現する
この手順、楽天物販だけの話だと思われがちですが、違います。
中国輸入の社長でも、自社ECの社長でも、越境ECの社長でも、同じ4枚のCSVを渡せば、同じパターンで景色が変わります。
なぜなら、物販ビジネスで利益が漏れる場所は、業種が変わってもおおむね同じ4箇所に集まりやすいからです。
在庫・注文履歴・広告・キャッシュフロー。
この4分野以外で利益が漏れている物販社長には、僕は現場でほとんど出会ったことがありません。
だから、業種に関係なく型が効きます。
1社目で再現したパターンを、2社目・3社目で当てはめると、ほぼ同じ流れで止血と攻めの両方が立ち上がっていく。
この再現性が、人を雇う代わりにAIに任せる根拠です。
人を雇うと、その人にしかできない仕事が生まれやすい。
AIに型で渡すと、別の現場でも同じ型がそのまま動きます。
一人で組み上げるとき、詰まりやすい場所
ここまで読んで、「これ自分でもできるな」と思った社長に、最後の話をします。
一人で組み上げようとした社長の多くは、3つのパターンで詰まりがちです。
1つ目。完璧主義で動かない。
「CSVのフォーマットが整っていない」「データに抜けがある」と気にして、初週の1枚目を渡せないまま2週間が経つ。
もちろん、完璧なCSVは要りません。60点で渡して、AIに足りないところを指摘してもらえばいい。
2つ目。1回試してピンと来ずに諦める。
初回の提案が「ABC分析」みたいな一般論で返ってきて、「AIは使えない」と判断する。
これは、データを渡し切れていないだけです。4枚揃って、2週目に入ってから、AIは本気を出します。
3つ目。気づくとエクセルに戻っている。
忙しさに紛れて、AIに渡すルーティンが2週間途絶えて、いつの間にか元の目視管理に戻る。
これが一番多いパターンです。
この3つを抜けるには、外から型と運用のリズムを入れるのが一番早いです。
一人で半年かかる試行錯誤を、現場で繰り返してきた型に当てはめれば、3ヶ月で別の景色に着地できる。
これが、僕が顧問の現場でやっていることです。
エージェントチーム無料配布中
この記事で紹介した4つのレポートのテンプレートと、顧問先で実際に使っている運用手順を、エージェントチームと一緒に無料で配布しています。
一人で組み上げると半年から1年かかる仕組みを、現場で繰り返し再現してきた型として渡しています。
対象は年商1,000万円以上の経営者・個人事業主・フリーランスの方のみです。それ以下の方は中身を活かしきれないため、お渡ししていません。