どうも、Kazuです。
仕事を終える前に、もう一度だけメールを確認する。請求書の金額を見直す。
送る資料に、お客様の情報が混ざっていないか読み返す。
事業をやっていると、こういう「念のための確認」が積み重なりますよね。
そこへ、気になる公式レポートが出ました。
Claude(対話型AI)を開発するAnthropicが公開した、2026年9月のAI悪用・脅威レポートです。
読んでいて、僕は「これからは、仕事を進める担当だけでなく、確認を助けるAIも自社に必要だな」と感じました。
Anthropicのレポートには、何が書かれていたのか
公式報告で、特に気になったのは次の事例です。
- 検知された攻撃ツールを、AIが作り直す仕組み。攻撃者が、検知後の修正・再構築をAIで自動化していたと報告されています。
- 人間との出会いを装うマッチングアプリ網。AIによる会話相手と実在の人を混ぜ、メッセージなどへの課金につなげていた事例です。
- 利用者の入力を、別のAIへ転送する行為。Anthropicは、Moonshot AI(Kimiの開発元)やDeepSeekが、一部の利用者の依頼をClaudeへ転送し、学習用にもやり取りを収集していたと報告しています。
以上はAnthropicの調査報告に基づく紹介です。個別企業への指摘も同社の報告として記載しています。
出典:Anthropic公式「Detecting and countering misuse of AI: September 2026」
「うちは小さな会社だから」で済ませたくない
ここからは、この報告を読んで僕が考えた、自社の仕事への置き換えです。
例えば、取引先から届く振込先変更のメール。初めて仕事を頼む相手への資料共有。便利そうなAIサービスに貼り付ける社内データ。
どれも、特別なIT部門だけの話ではありません。日々の仕事の中で、自分が判断する場面です。
依頼が重なっている日に「いつも通りだろう」と処理してしまう。確認しようと思っていた共有リンクを、そのままにしてしまう。
忙しいほど確認が後回しになり、その確認も結局、自分に戻ってくる。
これを全部、自分の記憶力と集中力で抱え続けるのは、かなりしんどいと思うんですよね。
だから僕は、確認する項目を言葉にして、AIに先に調べてもらう仕事を増やしたい。
自分の目を使う場所を、もっと絞りたいんです。
自社AIチームに「点検担当」を置くとしたら
AIチームというと、記事を書く担当や画像を作る担当を想像するかもしれません。
そこに、資料を点検する担当、数字の違いを拾う担当、対応履歴を残す担当を加える。そんな設計も考えられます。
以下は、導入する仕事を考えるための例です。
接続先と閲覧権限を整えたうえで、任せる範囲を決めます。
| 任せる仕事 | AIに用意してもらうもの | 自分が判断すること |
|---|---|---|
| 請求書の照合 | 前回から変わった金額・振込先と、その根拠 | 既知の連絡先で確認し、支払いを承認する |
| 共有資料の点検 | 確認可能な共有設定と、ルールに合わない候補 | 誰に見せるか、共有を終了するか決める |
| 公開前の文章チェック | 実名・連絡先・非公開情報が混ざっている候補 | 修正内容を確認し、公開する |
| 点検記録の整理 | 確認済み・未確認・要対応をまとめた日報 | その日に対応する項目を選ぶ |
例えば朝、パソコンを開いたら「前回と振込先が違う請求書が1件」「確認が必要な共有資料が2件」と、該当箇所つきで届いている。
これは完成後の仕事のイメージです。確認材料がそろったところから、自分の判断を始められる。
僕は、こういう状態を自社に増やしていきたいんです。
「AIにはAIを」。だからこそ、任せ方まで決める
僕は、会社を守る仕事にもAIの力を使っていくべきだと思っています。
ただ、AIが「問題ありません」と答えたら、そのまま送金していい、という話ではありません。
AIにも見落としや誤判定はあります。
まずは読むだけ、違いを拾うだけ、確認する候補を出すだけ。
そこから動かして、人間が原本と照合する。
メール送信、支払い、権限変更は、承認してから進める設計にします。
また、自社専用AIでも、クラウドのAIを使えば、許可した情報は外部サービスへ送られます。
「自分のパソコンから操作する=データが外へ出ない」ではありません。
渡す資料と利用するサービスを選ぶことも、チームづくりの一部です。
二段階認証や更新、バックアップも続ける。
そのうえで、普段の点検や記録をAIに手伝ってもらう。
必要なところはセキュリティの専門家にも確認する。
担当を増やすなら、何を読ませるか、何を報告させるか、どこで自分が判断するかもセットで決めておきたいですね。
作る担当も、点検する担当も。自社に仕事の手順が残る
記事の下書きを作る。お客様への返信案を整える。広告の数字をまとめる。
そして、公開前や送信前に確認する。
こうした仕事に役割とルールを与えて、引き継げる形でつないでいくのが、僕の考える自社AIチームです。
「この表現は使わない」「この資料は社外に出さない」「この金額を超えたら僕に確認する」。
決めたことを自社の手順書として保存し、次の仕事でも参照させる。
修正したことが、その場限りのやり取りで終わらず、次の仕事に生きる。
ここに、チームを育てる面白さがあると思っています。
毎晩、残った作業と見落としが気になる状態から、整った原稿や確認事項を見て、その先の企画やお客様との対話に時間を使う状態へ。
仕事を任せる範囲が広がれば、新しいサービスを考える余裕も出てきます。
僕は将来、一人の事業者が数百、数千もの役割を持つAIを使い分けるようになるのでは、と想像しています。
ただし、これは僕の予想。
今回のレポートが証明した未来ではありませんし、人数を増やせば安全になるわけでもありません。
まずは、毎回自分に戻ってくる仕事を1つ、任せられる形にする。そこから始めればいいんです。
最初のAI担当には、何を任せますか?
いま「毎回、自分が確認していること」を1つだけ書き出してみてください。
原稿の表現チェックでも、請求書の比較でも、広告レポートの整理でも構いません。
その仕事について、渡す資料、見る項目、最後に自分が決めることを書き添えます。
例えば文章チェックなら、最初は公開済みの文章を使い、「社内の表現ルールに合わない候補を、該当文と理由つきで一覧にして。
文章の変更や公開はしないで」と頼むところから試せます。
プログラミングの勉強を始める前に、自分の仕事を普通の日本語で説明してみる。
それが、最初の担当を作る材料になります。
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