どうも、Kazuです。
最近、朝いちばんに開くものが変わりました。
メールでもチャットでもなく、AIに昨日の数字を聞くところから始まる。
コーヒーを淹れる前に開くので、だいたいコーヒーがぬるくなります。
今日は、それに近い話です。
AIを毎日使っているのに、仕事の量が減らない、という話をします。
1.5か月かかっていた仕事が、1〜2日で終わるようになり・・・
4〜5日かかっていた仕事が、1日で終わるようになり・・・
30分かけていた作業が、指示を1つ入れるだけになり・・・
これ、全部、僕が関わっている同じ1社で起きた変化です。
おもしろいのは、ここからです。
同じAIを、同じように毎日使っているのに、仕事の量がまったく変わらない会社もあるんですよ。
能力の差ではないです。
違ったのは、会社にあるものをAIに見せたかどうかでした。
個人情報や機密情報を除いた過去の営業資料をAIが読める場所へ置いた会社と、毎回チャットに「うちはこういう事業で」と打ち直している会社。
同じAIを使っていても、仕事を頼むたびに説明から始めるか、過去の資料を読んだ状態から始めるかで、残る作業が変わります。
AIへ渡すために、特別な資料をゼロから作ったわけではありません。
すでに手元にあった資料から、共有して問題のないものを選んで見せました。
毎日AIを開いているのに、夕方に残っている量が同じ
ChatGPTやClaude(対話型AI)を、もう毎日開いている。
いま経営者と話すと、ほぼ全員がそうです。
中身を聞いていくと、だいたい同じ形になります。
相談するたびに、うちはこういう事業で、こういうお客さんがいて、と最初から説明する。
出てきた文章を読んで、ちょっと違うなと思って、自分で直す。
直したものを貼って、次の仕事に移る。
便利です。たしかに速い。
でも、夕方に残っている仕事の量は、去年とほとんど変わっていない。
まあ、そうなりますよね。
毎回ゼロから説明して、毎回出てきたものを直しているなら、AIはまだ仕事を1つも引き取っていないので。
AIはまだ仕事の外にいる
いまの状態を一言で言うと、AIは相談相手です。
頭のいい相談相手ではあるけど、あなたの会社のことは何も知らない。
なので、返ってくるのは一般論になる。
その一般論を、自分の会社用に翻訳する作業が残る。
その翻訳を、毎回あなたがやっている。
実は、これで終わってるんですよ。
「使ってるのに減らない」の中身って、だいたいこれです。
聞いただけだと、そのチャットを閉じた時点で終わりなんですよね。
見せておくと、翌朝また同じことを頼んだときに、こっちが何も言わなくても去年の広告費を見た状態で返ってくる。
資料と修正後の完成版を残すほど、次に同じ仕事を頼んだときの説明と手直しを減らしやすくなります。
実際に見せ続けた会社がどうなったか
あるクライアントは、複数の制作・広告業務を少人数で運営しています。
そこで、会社の資料や過去の完成物をAIが読める環境を整えました。
この会社がやったのは、AIに質問することではなく、会社にあるものを見せ続けることでした。
過去の営業資料。広告の数字。これまで社内で決めてきたこと。やってみて分かったこと。
それを見せた状態で、仕事を投げるようにした。
ちなみに、これを最初から全部いっぺんにやったわけじゃないです。
1個ずつ増えていって、いま数えたらこうなってた、という順番でした。
広告運用は、各媒体のデータ取得から、日次の報告書づくりまで。
ホームページ制作は、リサーチから構成、ライティング、デザイン、構築まで、複数の工程を分けて進めています。
営業まわりは、過去の資料を読み込ませたうえでの提案スライドと、研修や採用の資料。
あとは競合と求人のリサーチ、SNSの運用、社内の細かい事務作業まで入っています。
本人から届いた導入後の報告では、時間が次のように変わっていました。
ホームページ制作。
リサーチ、構成、ライティング、デザイン、構築まで、以前は約1.5か月。
いまは1〜2日です。
初めて聞いたとき、桁を聞き間違えたと思って2回聞き直しました(笑)
広告運用のレポート。
4〜5日かかっていたものが、1日。
広告の改善作業。
30分ほどかけていたものが、指示を1つ入れるだけ。
あと、テレアポリスト。
あれ地味に時間を食うやつなんですが、いまは一瞬です。
これは、業種を問わず使える考え方です。
営業資料が、ゼロから作る仕事ではなくなりました。
いまは確認と、少しの修正だけです。
見せたのは、新しく作った資料じゃない
ここ、けっこう誤解されるところなんですが。
この会社は、AIに見せるためだけの資料をゼロから作っていません。
社内にあった資料から、共有して問題のないものを選んで見せました。
過去の営業資料。管理画面から落とした広告の数字。社内で決めた方針のメモ。やってみてダメだったことのメモ。
AI専用に、きれいに整え直す必要はありません。
個人情報、顧客情報、契約書、認証情報などを除き、共有権限を確認したうえで、既存の資料から始めます。
やっていること自体は、難しくないんですよ。
AI専用の資料をゼロから作る必要はありません。
というか、準備しようとした時点で止まります。
「ちゃんとしてから渡そう」と考えるほど、最初の一歩が遅れます。
なので、共有して問題がないと確認できた資料を1つ選ぶところから始めるのが簡単です。
ちなみに、効き方がいちばん変わるのは「毎月見ている数字」を見せたときなんですが、これは順番の話になるので今日は置いておきます。
手が空いたあとに、止まっていた仕事が動き出した
ここからが本題です。
作業が速くなった、で終わる話じゃないんですよ。
会社全体の手が空きました。
そうすると何が起きるかというと、「いつかやりたい」で止まっていた仕事が動き出す。
この会社では、新規事業の設計、SNSの本格運用、研修コンテンツの整備が、いま前に進んでいます。
どこの会社でも、やりたいけど手が回らないまま置きっぱなしになっている種類の仕事です。
「人がいないから無理」で止めていた企画が、人を増やさないまま動き始めた。
止まっていた理由が、思っていたより単純だったという話です。
僕が横で見ていて思うのは、AIで最初に減るのは作業時間ではない、ということです。
先に減るのは、迷っている時間です。
そこから、仕事がもう一度おもしろくなります。
まあ、横で見てるだけの僕が言うことじゃないかもしれないですけど。
社内の誰も言っていなかった案が出てきた
この会社で起きたことには、続きがあります。
会社全体の分析を、AIにさせたんです。
うちはどの仕事で利益を出してきたか。いま、どこから問い合わせが増えているか。
そのうえで、新規事業を提案させた。
出てきたのは、社内の誰も口に出していなかった方向の話でした。
しかも、事業として成立しそうな中身だった。
会社のものをかなり見せていたぶん、案の中身も細かかった。
そして、来月から新規事業として取り組む意思決定をしています。
一般論のAIに「新規事業のアイデアを出して」と聞いても、返ってくるのは誰にでも当てはまる話です。
要するに、こっちが見せた分しか、AIには見えていないだけの話なんですよ。
過去の案件と数字まで見せている会社と、今月の広告費だけ見せている会社で、返ってくる案の細かさが全然違います。
ちなみに僕も、コワーキングでYouTubeを流しながら、次に何をやればいいか分からない時期が長かったです。
いまは朝いちばんに昨日の数字をAIに聞いて、その日にやることが決まった状態で1日が始まる。
減ったのは作業時間より、迷ってる時間でした。
もちろん、AIが勝手に経営してくれるわけじゃない
正直に書くと、AIが勝手に会社を伸ばしてくれることはないです。
何を見せるかは人が決めるし、出てきたものを採るかどうかも人が決めます。
この会社も、新規事業をやると決めたのは経営者本人です。
AIがやったのは、判断する材料を目の前に出したところまで。
だからこそ、材料が出てくる状態にしておくかどうかなんですよ。
その材料が出てこないから、多くの会社は毎年同じ場所で止まっている。
最初から全部見せる必要はありません。
1つでいいです。
いま、時間を取られている仕事を1つ選ぶ。
個人情報や機密情報を除き、共有権限を確認したファイルを1つ、AIに見せる。
これなら、今日すぐできます。
毎回ゼロから会社を説明し、出てきた文章を手で直すより、自社の前提と完成形を読んだ状態から始めてもらう方が楽です。
来年も同じ作業を回し、やりたかった事業が止まったままなのは、もったいないです。
ここまで紹介したのは、AI顧問で実際の業務へAIを入れた事例です。
ただ、いきなり同じ仕組みを作る必要はありません。
まずは毎月の数字を並べ、どこが変わったのか、次に何を確認するのかを明確にするところから始められます。
その入口として用意しているのが、AI月報です。
毎月、あなたの数字の「変わった点」と「確認したい点」が届きます
AI月報では、出していただいたデータをAIと一緒に見て、大きく変わった数字、見落としの可能性、追加で確認したい点、そして次に検討する行動候補を3つ、決まった様式でまとめてお届けします。
提出データが揃う事業には、週次のファクト便も用意します。
次に何を見ればいいかがはっきりして、3つの候補を見比べながら、次の一手を自分で選びやすくなります。
ご利用には、過去3か月以上の比較できる事業データが必要です。普段使っている売上表、広告レポート、在庫表、申込や予約の記録などから始められます。AI月報のために資料をゼロから作り直す必要はありません。
管理画面の操作やデータ取得を代行するサービスではありません。順番と最終判断は、経営者ご本人が決めます。そこは変わりません。